今回のentryでは、「SECTION I Oracleアーキテクチャ概要」の 「CHAPTER 03 データファイルと関連する構成要素」について補足説明します。 この章では、データを格納するファイルである「データファイル」 と1つ以上のデータファイルをグループ化した記憶領域である「表領域」、データファイルへのI/Oのバッファ/キャッシュとして機能する「データベースバッファキャッシュ」について説明しています。
書籍では、いわゆる通常の表領域である「SMALLFILEタイプの表領域」についてのみ説明 しています。ターゲットの観点から書籍では説明していませんでしたが、 Oracle 10gからは新しい表領域のタイプである「BIGFILEタイプの表領域」が導入されています。
### BIGFILEタイプの表領域
SMALLFILEタイプの表領域、すなわち従来の表領域が存在した目的の1つに、 複数のデータファイルを束ねた仮想的な記憶域として表領域という概念を用意することで、 Oracleから意識する対象を表領域のみとすること、すなわち、 具体的なファイルの構造や、ファイルが配置されてている ドライブ/パーティション/ファイルシステムを隠蔽して、いわば物理的なストレージを 仮想化することがあったと考えられます。
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